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業界の一部では死んだことになってるそうですが


by Count_Basie_Band
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怖しい時代?

 『週刊新潮』も『週刊文春』も「福井辞職」を求めて見せているがその根拠は「やっかみ」ばっかり。情けない。自民党だけでなく、ネット上のブログや世論調査でも「辞任不要」が半分くらいのようだ。
 そもそも中央銀行の機能、その総裁の言動に求められる条件は極度に専門的な分野の問題であり、世論調査の対象にすることからして間違っている。ほとんどの国民は理解していない。第一、総理大臣も理解していない。今回の福井事件は国内問題ではないことさえ理解されていない。ことの重大さは靖国やテポドンの比ではない。まして英、仏、独、伊といったヨーロッパ諸国にとってはイラク戦争より大事件なのである。
 中央銀行の総裁は政府からも金融市場からも完全に独立していなければならない。アメリカにおいて日銀総裁と同じ立場に相当する連邦準備制度理事会議長だったグリーンスパン在任期間に大統領はレーガン、親父ブッシュ、クリントン、倅ブッシュと代わったが、どの大統領も彼に何らの圧力も加えず、何の支援もしていない。彼がユダヤ人であることは、その独立性とは関係ないだろう。
 そしてアジアにおける中心的金融市場の地位はシンガポールに奪われてしまったとはいえ(この地位の低下自体、大失政の結果なのだが)、世界の通貨、国債の相当部分を日本銀行は保有しており、一歩間違えれば世界大恐慌を引き起こしかねないだけの影響力を持っている。その日本銀行のトップが金融市場で個人の資産を運用していたのだ。欧米の政界経済界にとっては驚天動地の出来事なのである。当然各国のメディア、金融経済関係の報道機関は大騒ぎである。私が接し得たかぎりでも「あの日本に中央銀行がなくなった」「日銀が政府与党に乗っ取られた」といった報道がされている。ところが外国のメディアが何と言っているか、日本のメディアはまったく触れていない。何事も政府が悪いことにする朝日でさえ沈黙している。
 強烈な報道規制が加えられているとしか考えられない。怖しい時代の始まりかもしれない。私のような年寄りにはどうでも良いことだが。
by Count_Basie_Band | 2006-06-23 17:20