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業界の一部では死んだことになってるそうですが


by Count_Basie_Band
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続続・世界で一番美しい国

「世界一美しい国」シリーズ(シリーズってほどでもないか)を書き始めた理由は、小泉竹中が表舞台が消えたからではありません。偶然のタイミングです。
2003年に実施された派遣労働の事実上の自由化の際に、私はある閉鎖的なメディアでこの政策を批判し、「同一労働・賃金断崖」を予告しています。私自身、50代前半に自ら半年間の派遣労働を体験しているのでこの問題には特に関心があるのです。そして9月29日付の「自己増殖が加速?」に書いたような出来事があったので、私なりに小泉遺産の棚卸をしてみようと思っていた矢先に『格差社会 何が問題なのか』が刊行されたのです。

10月17日の日経朝刊のトップ記事は、従来4割だった育児休業中の雇用保険からの補償を7割に引き上げるという話です。『格差社会 何が問題なのか』は、育児休業保障、高齢者を雇用する企業への補助金や失業者の再教育、職業訓練などに雇用保険料を使うことに真っ向から反対しています。将来の失業に備えて雇用者と労働者が積み立てた保険料、つまり預け金がこんなことに支出されていることをご存じだった方はどれだけいらっしゃるでしょうか。まして、積み立てられた保険料の4割が「事務費」に使われていることは。
雇用保険料はあくまでも失業者に対する給付のみに使うべきだと私も思います。なぜなら明白な目的のために「預けた金」だからです。「行政にくれてやった税金」ではないからです。
しかし『格差社会 何が問題なのか』は反対の理由を明記していません。「預り金」だからと書いていません。いずれ著者に質問してみようと思っています。

国民年金に関わる不祥事に人々が怒るのも、年金給付に所得税を掛けることに人々が怒るのも、明白な目的のために「預けた金」だからです。「行政にくれてやった税金」ではないからです。
いわば銀行が顧客からの預金の元本を使い込み、更に預金を引き出すとその額に応じて手数料を取るような行為だからです。余談ですが、私の場合、年金給付のほとんどは「住民税+国民健康保険税」に消えていきます。

法律に明るい方々からいろいろ指摘されるかもしれません。先手を打っておきましょう。

法律なんてモノは時々の立法府and/or行政府の恣意、妥協and/or欲望で作られるのであって、地球が自転しながら公転するとか、リンゴが木から落ちるというような絶対の法則とは違うのです。
by Count_Basie_Band | 2006-10-17 14:29