業界の一部では死んだことになってるそうですが


by Count_Basie_Band
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

続けてゴルフ

 前稿の8項目を試してご覧になった方は既におわかりだろう。結果は青木功の「ベタ足打法」である。そのプロは陳静波の弟子だったが、陳静波の「シッティングダウン打法」ではなく、青木と同じ「ベタ足」を目指していたのである。ただし、この頃は青木功はまだ我孫子の実習生である。
 十年ばかり前、ある雑誌がいろいろな人たちの初ラウンドの最初のホールについての想い出を集める特集を組み、私も誘われて書いた。
**********************
 1963年の9月末か10月初旬、藤沢パブリック・ゴルフコースで私は初めて本物の芝の上でプレイした。クラブハウスの裏が川になっており,橋を渡った左側が1番ホールのティーグラウンドだった。
 ティーグランドに足を踏み入れると芝生が靴に反発してくる。柔道場の畳のようだ。辺りを見回すと,各ホールが高い木々でセパレートされ,緑に覆われたフェアウェイやラフが緩やかな斜面を形づくっている。これが本当のゴルフコースなのだと実感した。
 生まれて初めてのホールはパー5だったが,私は舞い上がっていてパー5だと気づかずにスタートした。ティーショットはまっすぐ,2人の先輩より相当先まで飛んだ。お二方とキャディは何か叫んだが耳に入らなかった。第2打でキャディは「これでいいでしょう」と5番アイアンを渡してくれた。打球は見事にグリーンを捉えた。生きた芝生にクラブヘッドを叩き込んだ感触は素晴らしかった。
 両先輩は興奮した。「初ホールでイーグルだったらギネス物だね」と言うので,私はパー5であることにやっと気づいた。ところが生まれて初めてのパッティングはグリーンを出て遙か10ヤード以上も彼方のラフまで飛んでいってしまったのである。この10ヤードの帰り道は遠かった。
 練習場で30ヤード以内の短いショットのレッスンも受けていたが,5番アイアンのフルショットでの快感とは逆に,ここでは練習場のマットが恋しくなった。結局,このホールのスコアは8打になってしまったのである。
**********************
 私のパッティング音痴は、十数年後、サラリーマンながらトーナメントプロも一目置くパットの名手に出会うまで続いた。その名手のレッスンは、ボールの10センチ後方にコインを置き、そのコインにパターのソールが触れるようにテークバックさせるものだった。そして同じテークバックの大きさで2メートルから10メートルまでを打ち分けろという。「手先では無理でしょう。普通のショットと同じように肩で振らなければコントロールできません」
 43年もやっているといろいろなゴルファーに出会う。先ず面白いのは「どうしたら上手くなれるんだろう?」というので「プロのレッスン受けたら」と提案すると「まだ恥ずかしい。もう少し上手くなってから受けますよ」という人。こちらがからかわれているような気分になる。
 PCが本当にpersonalな道具になって以来、自分のスコアをExcelなどの表計算ソフトに入力し、平均を計算して一喜一憂する人が増えた。「コースレート」、すなわち「難易度」を無視している。関東で一番コースレートが高いのは「大洗」「紫すみれ」「鷹の台」あたりで75前後である。パープレイできる人が75~76叩く難しさである。一方、箱根や伊豆などの温泉場には60前後のレートのコースがある。難易度にこれだけ差があるのだからスコアをそのまま平均しても無意味だと私は思うが、思わない人もいる。
 15年くらい前までホームコースに週2回は出かけていた。土日祭日はメンバーだけなので自然と仲間ができていく。いつも私に声を掛けてくれる人に大学の10年先輩の人がいた。学生時代は日本有数のラグビー選手だったそうで怖い雰囲気だったがゴルフは平和だった。打ちにくい場所からは打たない。ボールを拾って好きなところへ持っていく。「ゴルフで怪我しちゃったんじゃぁ、戦場から生きて戻ってきた意味がねえだろ」がその理由だった。もちろんスコアは記録しない。
 「ゴルフは3歳から100歳まで楽しめるゲームであり、ルールは自分達が楽しめるように自分達で決めればいい」という意味のジャック・ニクラウスの言葉を雑誌で読んだことがある。それを実践していたのだ。
 その先輩から「18世紀から19世紀のゴルフ」に関する本を貸して貰った。当時は皆ウィスキーを携えてラウンドしていたらしい。アンプレヤブルが自己申告で認められるのは現代と同じだが、昔は罰打を加算するのではなくウィスキーを一杯飲まなければならなかったらしい。もちろんストロークプレイではなく、各ホールで一番沢山叩いた人が一杯飲む。したがって一番下手な人は途中でダウンする。愉快な遊びだが、今そんなことをすれば除名処分だろう。
 どうせ遊びなんだからいいじゃないか、と私は思うが…
[PR]
by Count_Basie_Band | 2006-07-25 11:36